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複雑怪奇な投信:GS社債国際分散

2018/11/17
 

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40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

アセットマネジメントOne(以下、「AM One」)が2018年7月からほぼ毎月設定している投資信託で複雑怪奇な投資信託があります。

1: GSにとっての日本円集金ツール

その名も”ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド”(以下、「GS社債国際分散」)です。言わずと知れたゴールドマン・サックスの社債を対象とした投信だろうなと思うものの、国際分散??よくわかりません。

現在、”ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-11”が募集中(2018年11月4日時点)ですが、これまでに、7月、9月、10月と新規設定されています。AM Oneのウェブサイトによると、2018年11月2日時点の純資産総額はそれぞれ以下のとおりです。1,300億円弱を集めていることがわかります。

GS社債国際分散2018-07: 304.45億円
GS社債国際分散2018-09: 822.91億円
GS社債国際分散2018-10: 151.82億円

これって、GSにとっては、資金調達コストの低い日本円を効率よく集金できる仕組みだと思います。調達コストの低い日本円を集めてどうするのか?GS銀行設立にあたっての資金に充てるのでしょうか??あるいは、外貨に換えて運用に回すのでしょうか??いずれにせよ、3か月で1,300億円の調達。しかも資金調達コストは、0.30~0.40%程度。

2: 投資信託が元本確保を目指すって・・


元本確保を目指すならば、元本が確保されている個人向け国債が良いのでは?と思います。なぜ、リスクを取ってまで、複雑なことをして元本確保を目指さなければならないのでしょうか??

EDINETを見たところ、以下のイメージ図の記載がされていました。GS社債に直接投資していたとするならば得られたであろう、クーポン(収入)はそのまま、信託報酬(費用)に充てられます。結局、投資家が得られるリターンは、実績連動クーポンから成功報酬(税込10.8%)を控除された残り、すなわち実績連動クーポンの9割。さらに、税金(20.315%)がかかるので、実際には実績連動クーポンの7割程度しか手元に入りません。

3: 実績連動クーポン?

そもそも、実績連動クーポンってなんでしょう??EDINETを見てみたところ、実績連動クーポンの概要が書いてありますが、さっぱりです。元本を確保するために、なぜ、ここまでやるのでしょうか?

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元本確保を目指すならば、トータルリターンが販売手数料割れするのでは?と危惧します。

組入債券の実績連動クーポンは国際分散投資戦略を指数化した値に基づき算定されます。国際分散投資戦略とは「ゴールドマン・サックスi-セレクトIVボラティリティ・ターゲット・シリーズ95エクセス・リターン戦略」(以下、参照戦略)です。

参照戦略は、アセットマネジメントOne株式会社が情報提供を行ったアロケーションに対して、2層のボラティリティコントロールを付与し、算出されます。

参照戦略の概要

1: 参照戦略の概要

2: 費用及び戦略控除金額の控除による参照戦略価値への影響

3: 裏付戦略の概略

4: 費用及び経費の控除が裏付戦略に与える影響

5: 混乱事由

6:  指標等の修正

7: 裏付戦略手法の変更

4: 単位型投信

本投資信託は単位型ですので、最初の定められた期間しか購入することができませんが、焦って購入することは避けたいですし、販売員からの説明を受けて、ろくに考えることもなく、GSだから大丈夫だろうと思って購入することも、絶対避けたいですね。

5: わからないものには投資しない

自分で理解できないものには投資しないというルールに改めて気づかされる良い例かと思います。元本を確保することが目的なら、個人向け国債で十分ではないでしょうか。

販売員は、どうやってこの商品を説明して販売するのでしょうか?買う気はないのですが、納得のいく説明を聞いてみたいです。

6: その他

モーニングスターは、利害関係が一致しているのかどうかわかりませんが、ポジティブな内容の記事が掲載されています。一方で、個人は、懐疑的な見方をしていますね。

社員に信頼される退職金・企業年金のつくり方

「元本確保型」投資信託、信じていい?——専門家が指摘する“ありがたい話”の複雑さ

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