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【2764】レストランひらまつ広尾の運営会社は、ひらまつ総合研究所であるということ

2019/02/16
 
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読書家 兼 投資家。 自分の経験・知見、考えていること、感じ取ったことを資産として、残していきたいと思います。

昨日の投稿に関して、高台寺の件についてコメントを頂いたので、個人的にいろいろと調べてみました。まず、2/8の短信を通じて、ひらまつ総合研究所(以下、「ひらまつ総研」)の存在を知りました。(正直言って、普段、有報を詳しく見ていませんでしたが、今回の件を機に改めて見てみました。)

ひらまつ総研は、株式会社ひらまつ(以下、「株ひら」)との間に資本関係はなく、株ひらの創業者である平松博利氏が設立した会社です。住所は、”東京都港区南麻布5丁目15番13号”であり、レストランひらまつ 広尾と同じ住所です。なお、法人番号検索より、2016年7月より、ひらまつ総研の存在を確認でき、2016年10月に南麻布に移転していることがわかります。

株式会社ひらまつは、レストランひらまつ広尾の運営を譲渡していた

恥ずかしながら、有報をじっくりと見て、初めて知ったのですが、株式会社ひらまつは、レストランひらまつ広尾を運営していません。有報上、2016年3月期までは、レストランひらまつを確認できますが、2017年3月期からは確認できません。この時期、レストランひらまつは改装工事のため2016年年末から2017年3月まで閉店していたのですが、この前後にいろいろとあったのではないかと推察します。なお、”所有していない”ではなく、”運営していない”と表現したのは、有報の”主要な設備”の項目において、レストランひらまつ広尾の記載はないものの、”売却”には記載されていないからです。(千石原の物件については、NTT都市開発に一部を売却した旨記載がありました)

有報の主要な設備の欄でも、2016年3月期を最後に、レストランひらまつは掲載されません。

ちなみに、レストランひらまつ広尾の運営会社がひらまつ総研であることは、プライバシーポリシーのサイトにて確認できます。

その前に、そもそも、株ひらの旗艦店とも言える、ひらまつ本店の運営権の譲渡って、ニュースリリースに出てました??)出ているようでしたら、誰か教えてください。定性的には重要事項だと思うのですが、監査法人は指摘しなかったのでしょうか?

なお、別会社が運営しているため、レストランひらまつ広尾のURLも独立しています。

https://hiramatsu-hiroo.jp/

一方で、株ひらが運営する他のレストランは、例えば以下のように、URLが統一されています

レストランひらまつ レゼルヴ

https://www.hiramatsurestaurant.jp/hiramatsu-cave/

オーベルジュ・ド・リル・トーキョー

https://www.hiramatsurestaurant.jp/aubergedelill-tokyo/

レストランひらまつ広尾の実際の運営は、株ひらからの出向社員

2017年3月期の有報の関連当事者情報を見てみると、平松氏はひらまつ総研の代表取締役であることがわかります。

株ひらは、平松氏個人から固定資産を117百万円で購入し、店舗用備品を15百万円で購入(計132百万円)しています。

株ひらは、ひらまつ総研に事業を185百万円で譲渡し、126百万円の事業譲渡益が計上されます。(CF上は、200百万円が事業譲渡による収入として計上されていますので、譲渡対価の185百万円と200百万円の収入の差額の15百万円は、バリュエーションとか事業譲渡に伴って生じた専門家費用でしょうか。)

<イメージ仕訳:間違っていたら指摘してください。>

現金 200 /事業運営権 74
____/ 譲渡益 126
専門家費用 15 / 現金 15

  • 株ひらからひらまつ総研への不動産の転貸(賃貸料の受入)(23百万円)はおそらく、レストランひらまつ広尾をひらまつ総研に課したことによる賃貸料収入でしょうか。
  • 株ひらからひらまつ総研へのワイン販売(105百万円)は、金額が大きいので、元々レストランひらまつで保管されていたワイン一式でしょうか。(2018年3月期のワイン販売は12百万円なので、株ひらが買い付けたワインをひらまつ総研が購入したのだと思います。)
  • 株ひらからひらまつ総研への業務委託費(171百万円)の支払いは、レストランひらまつ広尾での現場を通じた株ひらの社員の人材育成教育関連費(他には、食材とか?)でしょうか。
  • 株ひらからひらまつ総研への固定資産(79百万円)の譲渡の内容は不明ですが、2016年10月にひらまつ総研の住所が南麻布に移転し、2016年年末から2017年3月までの間、レストランひらまつに改装があったことを踏まえると、株ひらが、一旦レストランひらまつをひらまつ総研に79百万円で売却し、平松氏の指揮の下、改装が行われ、バリューアップ(?)のうえ、同じ期に117百万円で株ひらに売却、そのうえで、賃貸契約を締結したのではないかと推察します。(なお、2016年3月期のレストランひらまつの店舗設備の簿価は47百万円です。)2018年3月期の固定資産(43百万円)の譲渡の内容も不明です。(2017年3月期の固定資産とあわせると、122百万円です。)
  • 株ひらがひらまつ総研から受け取った出向料(47百万円)は、株ひらの社員の給料相当でしょうね。

ちなみに、2017年3月期と2018年3月期で金額の規模感が違うのは、レストランひらまつの運営権の譲渡時期が2017年3月期の期中だったためかと思われます。

株式会社ひらまつの自己株式取得は、創業者から買い取っただけだった

2016年3月期の有報によると、創業者である平松氏の保有株式数は5,741,100株でしたが、2017年3月期の有報によると同氏の保有株式数は4,406,000株。その差額は1,335,100株ですが、創業者による株式の売却数と2017年3月期の有報記載の自己株式取得株数(1,335,100株)とピタリと一致します。平均単価は749円999,989千円÷1,335,100株)。

創業者平松氏の保有株式数は減少する一方

創業者であるからこそ、自社のことをよくわかっていると思います。レストラン事業にとってドル箱だった婚礼件数の減少が進む中で、対外的にはホテル事業に活路を見出す方針に舵を切る旨を発表しながら、自らは少しずつ保有株式を売却。。これって、創業者のリタイアメント・プランニングということで、銀行や税理士が関与している気がします。(最近、自社株買いの記事が目立ちますが、会社が創業者や経営陣から株式を取得している場合には要注意のシグナルだと思います

自社株買い発表だ、ウェーイと盛り上がるのではなく、会社は誰から株式を取得するのかが肝ですね。

以下は、平松氏の保有株式数(括弧内は、期末時点の終値)

  • 2013年9月期: 10,000,000株(666円)
  • 2014年3月期: 10,000,000株(672円)
  • 2015年3月期: 9,000,000株(635円)
  • 2016年3月期: 5,741,100株(742円)
  • 2017年3月期: 4,406,000株(667円)
  • 2018年3月期: 4,406,000株(509円)

スタートアップ期の高台寺をひらまつ総研に譲渡

スタートアップ期と言ってもいい、株ひらにとっての料亭ビジネス(高台寺)(レストランひらまつ高台寺、高台寺 十牛庵それぞれの店舗設備の帳簿価額は618,713千円、787,571千円。合計で14億円(2018年3月期))を、2019年1月1日付けでひらまつ総研に12億円(内訳:流動資産が13百万円、固定資産が1,200百万円)で譲渡しています。大株主への簿価譲渡です。簿価譲渡する背景として、想定通りに収益化できていないのではないかと思います。スタートアップだから赤字はしょうがない気がしますが、減損ではなく、簿価譲渡した背景として、おそらくコベナンツが設定されていて、コベナンツに抵触しないために取ったアクションではないかと推察します。ホテル事業進出のためのインフラ投資・積み重なる有利子負債、その一方でコベナンツにも注意を払わないとならない。個人的に、勝手に納得してしまっていますが、株ひらには、きちんと説明してほしいです。

昨日の投稿で、第3四半期を終えた時点で営業利益が会社予想をアドバンテージしているのに、営業利益予想を変更していないことを受けて、第4四半期に何かが起きる?と書きましたが、高台寺をひらまつ総研に譲渡するものの、株ひらには業務委託費が発生するため、その影響を踏まえて、営業利益予想を変更していないのではないか、と思います。

おわりに

ひらまつの有報等々を見て、企業の自社株買いニュースは、(事後的に知ることになりますが)企業は誰から株式を取得したかに注意を払い、特に、創業者のリタイアメント・プランニング(保有株式の売却)を想像したほうが良いと思いました。

情報公開が少なすぎる点で、ひらまつには失望ですが、ホテル事業では成功させてほしいです。(インフラビジネスは難しいと思いますが)

ちなみに、監査法人は新日本有限責任監査法人

 

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