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【投資】ひふみ投信を保有する必要はあるか?ありません!

2020/05/21
 

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40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

最近のレオスキャピタルの動向、ひふみのパフォーマンス、海外調査拠点の開設というアクションを見ると保有し続ける必要はないと思います。

 

レオスキャピタルの投資理念

“日本の未来に貢献”と書いているため、日本の企業に投資するのかと思いきや海外にも投資しています。ひふみ投信は、もともと中小型株の投資を得意としており、成長の伸びしろがある・多くの機関投資家・アナリストが注目していない会社から成長企業を見出していたと思いますが、最近は、大企業や海外の企業にも投資しています。大企業・海外企業がポートフォリオに入りこむことで、成長企業に投資と言い切れるか、日本の未来に貢献していると言い切れるか、考えたほうがよいです。理念と足元が乖離してきていると思います。

それともう一つ。月次レポートによると、2019年8月30日時点において、ひふみ投信マザーファンドの保有銘柄は246銘柄です。銘柄数が多すぎな気がします。投資先企業を常にモニタリングできているのか疑問符です。

最近のパフォーマンスはTOPIX負け

2008年に設定されたひふみ投信も、2012年に設定されたひふみプラスもファミリーファンド形式で運用されているため、直近のパフォーマンスはマザーファンドのパフォーマンスそのものですが、直近1年はTOPIXに負けています。設定来のパフォーマンスは、これから投資を始めようとしている、或いは最近投資を始めた人には関係ありません。過去が優秀だったから、将来も優秀であるとは限りません。

ここ数年のトレンドとして日銀がETFの買入れを通じて、事実上、株価を下支えしているのにTOPIXに負けているのは、運用力が劣ってる・目利き力が霞んでいる証拠ではないでしょうか。これまでは、多くの投資家・アナリストがカバーしていなかった中小型株を一足早く目を付けて、投資し、アベノミクス、日銀によるETFの買入れを通じた恩恵を得ただけという見方ができます。

社長の藤野英人氏がメディアに出演したり、上梓を通じて露出が増え、個人投資家の新規マネーの流入に貢献するとしても、肝心の運用がTOPIX負けという状況です。ファンドマネジャーはメディアへの露出よりも、パフォーマンスの向上に力を入れ、時間を割くべきであって、営業は、本来、セールス部門に任せるべきです。

特定の人物に依存しすぎている状況がリスクにもなっています。

そもそも海外株を10%強組入れているにもかかわらず、参考指標をTOPIXとしていることに違和感があります。比較可能性を高めるならば、外国株式分控除後(調整後)リターンを基に、TOPIXと比較したパフォーマンスも開示したほうが良いと思います。

世界経済が~、米中貿易摩擦が~という言い訳をテンプレートのように載せるのではなく、そのような環境でもリターンを上げる・下落幅を抑える運用を心掛けてほしいです。

ひふみ投信のパフォーマンス:直近1年で見ると、TOPIXに約4%負けています。

ひふみプラス:直近1年で見ると、やはりTOPIXに約4%負けています。

海外調査拠点の開設と「足で稼ぐ運用」の違和感

レオスキャピタルが公開したニュースリリース(現在はリンクが切れています)によると、2019年8月30日に初めてとなる海外調査拠点をニューヨークに開設しましたが、常駐者を置きません。すなわち、使用しなければコストが毎月発生するだけです。常駐者がいないのならば出張ベース(エコノミークラス)で十分かと思います。

「足で稼ぐ運用」を大切にすると書いていますが、この調査拠点の開設前に既にいくつか外国株式に投資しています。これらの投資にあたって足を運んでインタビューしたうえで、投資判断したのか疑問になってきます。足で稼ぐ運用と謳いながら、実際は、机上の判断・空論で投資している気がします。

そもそも、外国株の保有銘柄(2018年10月1日時点)を見る限り、東海岸ではなく西海岸に調査拠点を置いた方が良いと思います。本音は、現地の市場関係者との情報交換拠点(を名目としたニューヨークでのプレゼンスの向上、いずれは機関投資家への営業拠点)ではないでしょうか。

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レオスと販売会社にとってWIN-WIN

最近、レオスは地方営業に力を入れていて、地銀や地方の証券会社にひふみ投信を取り扱ってもらうように営業努力をしています。藤野氏の知名度と過去の実績があれば、預金だけしかもっていない地方の情弱マネーをひふみ投信に振り向けることができます。

ただ、最近のパフォーマンスだけを見るとTOPIXに負けているので、1年前に買っても、今買っても同じ。むしろ、買うなら1年前よりも今のほうがよかったという状況です。投資家がリスクを取った結果、販売会社とレオスに手数料が落ちる構造です。

アセマネは、顧客の資産を食いつぶして自らの経費を賄っているということを意識して働くことが大事ですが、オフィスの所在地が東京駅の目の前。家賃高すぎませんかね。。(新株発行株式並びに株式売買届出目論見書の訂正事項分によると、2018年3月期の不動産賃料は1億円越えです)

顧客本位のために活動するならば、経費の無駄遣いはもってのほかですし、華美なオフィスよりも、雑居ビルで十分です。

 

CFA保有者ゼロの素人集団→ようやく2人へ

プロフェッショナルとしてご飯を食べていく集団であるならば、自称プロフェッショナルではなく、外部の機関に認定されたプロフェッショナルであってほしいですが、CFA保有者はゼロです。金融業界、しかもバイサイドであるならば、CFAは自動車の普通運転免許証のような位置付けかと思うのですが、2018年版の投資運用会社要覧によると、保有者はゼロでしたが、2019年版の投資運用会社要覧では、ようやく2人。ただ、日本証券アナリスト協会検定会員数(CMA)も2人増えているので、CFAもCMAも保有している方が転職して入ってきただけなのではないかと邪推します。

日本は海外と比べると多くのビジネスパーソンは就職後に自己研鑽をしない状況が定常化しており、”リカレント教育”という単語が出てきています。これまで、そもそも大学時代に勉強してこなかった人が大半かと思います(少なくとも今の50代は勉強してこなくても、何とかなった世代だと思います)ので、勉強する習慣・考える習慣が身についていないのであれば、残念ながら自己研鑽の発想すらないと思います。

2018年版投資運用会社要覧より

2019年版投資運用会社要覧より

 

ひふみ投信を買うような余裕資金があるなら、同じ投信でも”楽天・全米株式インデックス・ファンド”や”SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド”で積み立てておけば十分かと思います。あるいは定期的に米国ETFを直接買うか。

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