【投資】米国高配当株をさらに検討する際のチェック項目

　

この記事を書いている人 - WRITER -

マネたびeee

40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ（投資）とホン（書評）とタビ（旅行）についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

高配当銘柄に投資する際、どのような基準で選定されていますか？

Twitterやブログを参考にという方が多いと思います。私も参考にしますが、それ以外に、Global Xが運用するETF（米国高配当銘柄50社で運用するDIVや世界の高配当銘柄100社で運用するSDIV）のポートフォリオを参考にしています。さらに、最近は、配当性向・営業キャッシュフロー・マージンも見るようにしています。

なお、Global X社が運用するETFは、そのポートフォリオをCSV形式でダウンロードすることができ、しかも日次で更新されるので、日次のCSVを比較すすることで　、いつ、どの銘柄を買ったか、売ったか、といった情報を把握することができます。

営業キャッシュフロー・マージンの重要性

営業利益や経常利益は、財務諸表に記載されている馴染みのある項目ですが、その財務諸表そのものが「記録された事実と会計上の慣習と個人的判断の総合的表現」と言われているように、利益は会社の意見にしかすぎません。「意見」であるからこそ、その「意見」が必ずしも、事実を表しているとは限りません。売上があって、営業利益が立っても、入金が3~6か月後であるような会社は資金繰り難に陥ったり、短期借入金による資金調達コストに悩まされている可能性が高いと思われます。

一方、営業キャッシュフローは、企業の営業活動におけるキャッシュの出入りの結果を示したものです。経営者の恣意性が介入する余地はあるものの、損益計算書における損益計算を通じて計算される利益に比べると、恣意性がは介入する余地は小さいです。

したがって、利益の”質”という面から、営業利益よりも営業キャッシュフローを見たほうが、より好ましいです。

なお、営業利益率は営業利益÷売上高と表わされるのに対して、営業キャッシュフロー・マージンは営業キャッシュフロー÷売上高で表されることからわかるように、分子が営業利益か営業キャッシュフローかの違いだけです。

DIVの特徴

DIVはS&P500と比較して、高配当かつ低ボラティリティ銘柄を50銘柄組み込んでいますが、どのようにスクリーニングされているのか気になります。

（DIVの紹介サイトより）

どのように運用されているのか、サイトより見てみました。1つ目の時価総額、流動性等について具体的に言及されておらず、また、頻繁に保有銘柄に変更が入っているので、私としては、配当性向、営業キャッシュフロー・マージンもスクリーニングに追加して、安心して長期に保有できる株式から構成して欲しいと思います。

1. S&P500に対するβが0.85未満であり、時価総額、流動性、リターンが要件を満たしていること
2. 50銘柄を均等に保有して、リスクを低減させること
3. 減配・無配が見込まれる（あるいは実際にそうなった）企業を除外のうえ、次の候補企業を新たに追加
4. 年次でリバランスを実施

DIVの構成銘柄(2019年7月19日時点)

2019年7月19日時点のCSVをダウンロードして、Yahoo Financeを参照して各銘柄のBeta、予想配当利回り、Payout ratio（配当性向）、営業キャッシュフロー・マージンを表にまとめました。会社概要については、マネックス証券の取扱銘柄から調べました。（会社銘柄が記載されているものは、少なくともマネックス証券で売買できます。）

• 営業キャッシュフロー・マージンが25%以上
• 配当性向が80%以下
• マネックス証券で取扱アリ

DIVの保有銘柄に上記スクリーニングを当てはめると、選定された企業はSO、T、VZ、PPL、AYRの5社です。SO、PPLは電力サービスで同業、T、VZは通信で同業なので、分散が効きませんが、ほったらかし高配当銘柄を考えている方は、これら企業をポートフォリオに組み込んで害はないと思います。

毎回、データのダウンロード・取り込み作業に一番時間を割いているので、バフェットコードのExcelアドイン機能（7/14にリリース）の対象が米国株にも広がると助かりますが、機能が拡張されるのを待とうと思います。

（スマホ上、表が見切れる場合は、お手数をおかけしますが、スマホを横にしてみてください。）