【日銀】日銀保有のETF取得単価試算【UPDATE 20200131】
目次
ETF貸付制度とは?
2019年12月19日の日銀公表資料(ETF貸付制度の導入について)によると、趣旨は以下のとおりです。日銀が保有し続けるETFは寝かせてるだけであり、日本の株式市場から流動性を奪っているため、貸付を通じた流動性の供給は評価できます。
ETF市場の流動性の向上を図る観点から、日本銀行が保有するETFを市場参加者に一時的に貸し付けることを可能とする制度を導入する
借入人は時価に掛目を乗じた金額の担保金を受託者に差し入れ、ETFを借り入れることができます。借入人は借り入れたETFを通じて、市場に流動性を供給するという構図です。
なお、借入人は公募制で20社に絞られるものの、日銀本店の当座預金取引先である金融機関、金融商品取引業者、証券金融会社、短資業者に限られ、最終的に3月上旬以降に選定結果が公表される予定です。(参考:ETF貸付けの対象先公募について)
2020年1月31日時点のETF取得単価試算の前提
2019年9月30日以降も、日銀は継続的にETFを取得しているので、以下の前提をおいて、2020年1月31日時点のETF取得単価を試算しました。
- 2019年9月30日時点の取得単価:19,009円(日銀のB/Sに計上されている額と日経平均を用いて試算)
- 終値で取得
- 指数連動型上場投資信託受益権を日経平均と仮定
”指数連動型上場投資信託受益権(ETF)および不動産投資法人投資口(J-REIT)の買入結果”によると、2020年1月1日から1月31日までにおいて、日銀は指数連動ETFを3,714億円購入し、J-REITを12億円分購入しています。
ETF買入結果は、いつ、どの程度取得したか公開されているため、加重平均をする形式で日経平均ベースの取得単価を試算しました。
日銀のETF取得単価は19,163円へ(2020年1月31日時点)
2019年末時点の試算結果は19,098円で、1ヶ月の間に日経平均は約451円下落しました。同期間において、日銀の取得単価は約65円上昇し、19,163円と試算(評価損益率は+21.1%)されました。
年末の想定取得単価は19,522円?
年末までの取得単価の推移について、お絵描きしてみました。お絵描きの前提条件は以下のとおり。
- 1年間でETFを6兆円購入(1/1-1/31までに3,714億円購入していることを踏まえて、5兆6,286億円を2/1-12/31に購入)
- 2月1日-12月31日まで毎日均等額を購入(線形補完)
- 2月の日経平均は23,000円。3~4月は22,000円。5月以降は21,000円。
赤枠がお絵描きの箇所ですが、年末時点の想定取得単価は19,522円(日経平均を21,000円とした場合の評価損益率は約7.6%)と試算されました。2020年の最初の1ヶ月は、中東情勢緊迫やコロナウイルスとネガティブなニュースが多く、昨年末来で-1.91%ほど下げました。
日経平均が20,000円を下回ったら、注視していかないとならないですね。