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【日銀】日銀保有のETFの取得単価試算【UPDATE201905】

2019/08/05
 
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読書家 兼 投資家。 自分の経験・知見、考えていること、感じ取ったことを資産として、残していきたいと思います。

指数連動型上場投資信託受益権(ETF)および不動産投資法人投資口(J-REIT)の買入結果”によると、日銀は2019年3月期にETFを以下のとおり取得しました。

  • 設備投資および人材投資に積極的に取り組んでいる企業を支援するためのETF:  2,928億円
  • 上記以外のETF: 5兆3,603億円
  • J-REIT: 432億円

計5兆6,963億円を1事業年度で取得しました。前回の記事で試算した日銀のETF取得単価(2018年9月30日時点において、日経平均: 18,120円、TOPIXは1,365が目線)を踏まえて、今回、日銀の2019年3月期の財務諸表を参照して更新しました。具体的には、日銀が保有するETFの取得単価はいくらなのか、含み損があるのかないのか、含み益はどのくらいか、また、日経平均等のインデックスがいくらになると簿価割れ(含み損)を抱えるのか、日銀が公表している会計関連の資料を基に試算しました。

日経平均: 18,336円、TOPIX:1,376が目線

日銀は2018年7月30/31日に行われた政策委員会・金融政策決定会合において「今後のETFの買入れの運営について」にてETFの銘柄別買入額を見直しましたが、実際に、どのETFをどれだけ購入しているか明示しているわけでもなく、また、運用途中にて方針が変更されています。公表情報より精緻な試算はできないので、簡便的に試算しました。

(日銀のウェブサイトより)

試算にあたって、(1)日銀が保有するETFがすべて日経225をベンチマークとするETFであるとした場合、(2)すべてTOPIXをベンチマークとするETFであるとした場合の2パターンにわけてグラフにしてみました。いずれも、2019年3月31日までのデータで現在公表されているものを使っています。

2019年3月31日時点において、簿価25.0兆円に対して時価は28.9兆円であり、含み益は3.9兆円(+16%)です。前回の含み益は33%でしたので、含み益が半減しています。3月31日は日曜のため、前営業日である3月29日の日経平均終値を参照しました。3月29日の日経平均終値は21,205円81銭でしたので、これらを基に、簿価を日経平均ベースに引き直すと、18,336円30銭と試算されます。5月29日の日経平均終値(21,003円37銭)と比較すると、評価益率は14.6%。

なお、日経平均のヒストリカルデータはこちらを参照しました。

同様に、2019年3月29日のTOPIXは1,591.64でしたので、これらを基に、簿価をTOPIXベースに引き直すと、1,376.26と試算されます。5月29日のTOPIX終値(1,536.41)と比較すると、評価益率は16.8%

なお、TOPIXのヒストリカルデータはこちらを参照しました。

東証REIT指数は1,561

日銀は、J-REITのETFも購入しているため、日銀保有のREIT関連のETFの簿価は、東証REIT指数に引き直すとどの程度になるか試算しました。

2019年3月31日時点において、簿価5,121億円に対して時価は6,256億円であり、含み益は1,135億円(+22.2%)です。このときの東証REIT指数終値は1,907.36でしたので、これらを基に、簿価を東証REIT指数ベースに引き直すと、1,561.32と試算されます。5月29日の東証REIT指数終値(1,948.20)と比較すると、評価益率は24.8%

なお、東証REIT指数のヒストリカルデータはこちらを参照しました。

評価損益率の推移(0% = ブレークイーブン)

日銀は、年々ETFの購入金額を増やしており、加重平均の観点からも直近の取得価額に引っ張られることもあって、評価損益率は年々下落傾向にあります。ざっくばらんに言うならば、現状から15%~20%下落で日銀は評価損に陥ります

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