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【書評】ライアーズ・ポーカー(債券ビジネスの現場・概要を把握したい方向け)

2020/12/25
 

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40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

ソロモン・ブラザーズに新入社員として入社したマイケル・ルイス氏の見聞き、実体験に基づいたソロモン・ブラザーズを中心とするウォール街の1980年代当時の実情を記したライアーズ・ポーカーを紹介しようと思います。ちなみに、本書は1980年代の状況を描いているので、今とまったく違いますが、債券ビジネスの現場・概要を把握したい方、金融機関を志望する学生などにも向いていると思います。

証券というと株式が強いイメージがありますし、多くの書籍は株式や株式分析に特化しており、債券を中心に描いた読みやすい書籍はあまりなかったように思います。こういう意味においても、債券を身近に感じ取れる良書だと思います

ソロモン・ブラザーズとは

1910年に設立されたソロモン・ブラザーズは、債券取引をメインとした投資銀行であり、MBSというモーゲージの証券化市場を作った投資銀行でもあります。

債券取引に強く、ゴリゴリの社員が多いという印象を受けました。ソロモン・ブラザーズに10年以上在籍していたという経歴を持つ方は、真に凄いと思います。最近だと、アーサー・アンダーセン(解散済み)もソロモン・ブラザーズに近いDNAがあると思います。

いつの時代も変わらないと思いますが、現場から遠くなった経営陣は最先端の金融商品を理解できず、それ故に、過去に固執し、新しい金融商品の可能性を蔑ろにし、結果として会社が傾きかけるというのは、今も言えることだと思います。現代では、ビットコインを理解できない経営陣が蔓延る会社が該当しそうですね。

(本書を通じて、ジャンクボンドの市場を築き上げたマイケルミルケンが率いるドレクセル・バーナムを描いた書籍も読みたくなりました)

key takeaway

本書を読んで、印象に残った文言を残しておこうと思います。

投資家たちにとってこわいのは、カネを失うことより、孤立してしまうこと、つまりほかの連中が避けたリスクを自分ひとりで背負うことだ。ひとりだけ損をすると言い訳が立たない。投資家には、いや、たいていの人間には、言い訳が必要なのだ。

これは、誰にでも当てはまると思います。ESG投資をする理由、それは周りも投資しているから。なぜ懸命なヘッジファンドがアップルやアマゾンを保有し続けるのか、それは周りも投資しているから。こういった具合です。特に、深い理由はありません。自分だけ世の流れと違うところに居続けるのは、それなりの言い訳が必要ですし、取り残されるのが怖いだけです。

 

相場が動いても、誰にもその理由がわからないことは多い。じょうずな物語をこしらえることのできる者が、ブローカーとして稼げるのだ。・・・中東の投資家がドルを大量売りしたという話は、古くからある急場しのぎの手だ。アラブ人のカネの使い道やそのわけを理解できる人間などいないから、アラブ人が出てくる話は反論のしようがない。だから、ドル安の原因がわからなかったら、とりあえずアラブ人のせいにしておけばいい・・・

テレビ東京の経済情報番組などに出演する著名(?)エコノミストなどが後付けでマーケットの出来事の背景を説明してくれますが、もっともらしく上手にストーリーを語っているだけであって、中身は何もないです。エコノミストやアナリストによるの解説はあなたの財布を膨らませません。

 

投資銀行員が道義について語りだしたときは、たいてい自分の利益を弁護しようとしているのだということ

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誰でも自分が可愛いのであって、特に自分の給与が密接に関係していると、なおさらです。

 

「どんな会社にも、給料分の働きをせずにぶらぶらしている社員がいるものだ。負債を背負うと、会社はいやでも贅肉を切り捨てることになる」・・・負債は善だ・・・負債は役に立つ。

贅肉(使えない社員)をリストラするための理由として、負債を使うのはなるほど、と思いました。あなたは贅肉ですか?それとも筋肉ですか?

 

自分はこれまでいくつもの決断を下してきたが、最良の決断と呼べるものはみんな、そのときには意外で常識はずれに見えた。世の中の流れに逆らおうとして下した決断は、必ずいい結果を生むものだ。

これは、サバイバーシップバイアスだと斬り捨てることもできるかと思いますが、少なくとも、人生は選択の連続であって、選択に迷って当たり前です。転職活動をしてみようと思った際、何社からかオファーをもらったことがありますが、それらの会社は不祥事やらなんやらで、暗転しまくりです。サラリーマンがオファーをもらったからと言って、無理して転職する必要はありません。留まることもまた選択です。

 

書籍の目次

本書は以下のとおり、構成されています。

  • 前口上
  • 1 うそつきポーカー
  • 2 カネのことは言うな
  • 3 社風を愛することを学ぶ
  • 4 成人教育
  • 5 ならず者たちの兄弟愛
  • 6 肥満軍団と打ち出の小槌
  • 7 ソロモン式ダイエット
  • 8 下等動物から人間への道
  • 9 戦術
  • 10 社員をもっと満足させるには
  • 11 富豪たちの一大事
  • エピローグ

 

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