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【日銀】”躊躇なく”は口だけ?ETFの購入額は変わらず

2019/08/05
 

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この記事を書いている人 - WRITER -
40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

7月29日・30日に2日間にかけて開催された日銀の金融政策決定会合後の定例会見にて、黒田総裁より、以下の旨、示されました。

「特に、海外経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクが大きいもとで、先行き、『物価安定の目標』に向けたモメンタムが損なわれる惧れが高まる場合には、躊躇なく、追加的な金融緩和措置を講じる」

この要旨を見ると質疑応答が記載されており、記者も総裁も、”躊躇なく”という文言に多く触れていることがわかります。全部で17ページのPDFですが、”躊躇なく”という文言で検索すると22箇所も見つかることからも、いかに”躊躇なく”という文言が強調されているかがよくわかります。

7月31日には、FRBが政策金利の0.25%利下げを決定・発表し、翌日の日本のマーケットはすぐに荒れませんでしたが、8月2日は、久しぶりに荒れて、前日比2.11%下落の21,087.16円で引けました。

日銀はETFを買い入れているだろうと思い、”躊躇なく”どのような行動をするか、その規模をどの程度か気になり、”指数連動型上場投資信託受益権(ETF)および不動産投資法人投資口(J-REIT)の買入結果”から確認したところ、これまでとほぼ同じ水準の707億円を購入していました。”躊躇なく”は口だけであることが示されたと思います。

 

2019年8月2日時点のETF取得単価試算の前提

先日、7月末時点の取得単価をしたばかりですが、同様に、以下の前提をおいて、2019年8月2日時点のETF取得単価を試算しました。

  • 2019年3月31日時点の取得単価:18,336円
  • 終値で取得
  • 指数連動型上場投資信託受益権を日経平均と仮定

なお、”指数連動型上場投資信託受益権(ETF)および不動産投資法人投資口(J-REIT)の買入結果”によると、2019年1月1日から8月2日までにおいて、日銀は指数連動ETFを2兆9,174億円購入し、J-REITを240億円分購入しています。

日経平均は18,336円から18,541円へ(2019年8月2日時点)

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4/1から8/2の間に、日経平均は約422円下落し、日銀の取得単価は205円上昇し、18,541円と試算(含み益率は13.7%)されました。

 

年末の想定取得単価は18,794円

年末までの取得単価の推移について、お絵描きしました。お絵描きの前提条件は以下のとおり。

  • 1年間でETFを6兆円購入(1/1-8/2までに2兆9,174億円購入していることを踏まえて、3兆826億円を8/3-12/31に購入)
  • 毎日均等額を購入(線形補完)
  • 21,000円で購入

赤枠がお絵描きの箇所ですが、年末時点の想定取得単価は18,794円(日経平均を21,000円とした場合の含み益率は11.7%)と試算されました。これまでどおり、日経平均が20,000円を割れたらイエローゾーン、19,000円を割れたらレッドゾーンと見ていいとおもいます。

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