【2764】ひらまつがシ・ローンに支払う手数料は3%強
私の中で、最近のひらまつは「縮小する婚礼事業、拡大模索する滞在型レストラン事業」といった表現がぴったりかと思います。
2/8に2019年第3四半期の決算短信が公表されましたが、気になる点が1点ありました。PLの営業外費用に”シンジケートローン手数料”として111,520千円計上されていました。
目次
シンジケートローン手数料は3.28%
IRによると、SMBCをアレンジャー兼エージェントとするシンジケートローンの契約(総額34億円)を2018年12月28日に締結した旨を発表しているので、このローン契約締結にかかる手数料であると想像できますが、34億円のローンを実行してもらうのに、1億円強を手数料として支払う(料率にすると、3.28%)(もちろん金利は別途)というのは、”日本円が余っている”、”マイナス金利!”、”貸出先を見つけるのに苦労している”という記事を目にするなか、手数料で3%強は高すぎな印象です。
資金使途は、ホテル事業の構築、新規ホテル出店に向けた機動的かつ安定的な資金調達を確保するためとのことです。
通期業績予想の修正開示理由は売上高ではない
短信上、気になる表現として、以下の文章があります。定性的にはポジティブに読める文章です。
なお、当第3四半期連結累計期間内の12月は通期中の最繁忙期であり、単月で予想を上回る売上となったため、2018年11月9日に公表いたしました通期業績予想を上回る通期業績予想を2018年12月27日に公表いたしました。
ただ、業績予想修正の開示に至った本当の根拠は売上高ではないと思います。売上高の予想値が、公表された直近予想値から 10%以上増減する場合に適時開示をしなければなりません。(金融証券取引法第166条第2項第三号、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第51条第1項)
業績予想修正のIR上は、予想売上高は0.1%しか変えていないことがわかります。基準に照らし合わせると適時開示の理由は、当期純利益の増減率(+597%)と復配ではないでしょうか。11月に無配を発表し、3ヶ月後に復配を発表・・・。最近の株価低迷を気にしすぎな経営姿勢の表れでしょうか。ホテルという設備投資が必要なフェーズだから、個人的には、しっかりと無配を貫いてほしいです。(34億円のシ・ローンには担保が差し入れられるのですが、まさか自己株式(約28億円)ではないですよね??)
第4四半期に何かが起きる?
2019年3月期の営業利益予想が712百万円ですが、第3四半期を終えた時点で825百万円です。既に113百万円のアドバンテージなのですが、第4四半期に費用が発生するイベントを想定しているのでしょうか。あるいは、オフシーズンである沖縄に展開しているホテルの稼働率の停滞を織り込んだものなのでしょうか。(個人的には、四半期単位の利益のブレを抑えるために、北海道にもホテルを展開したほうが良いのでは?と考えます。)
ちなみに、営業利益の増減額(+166百万円)と経常利益の増減額(+67百万円)の差(▲99百万円)は、間違いなくシンジケートローン手数料(111百万円)が影響していますね。
Comment
ツイッターからきました。私も手数料の高さに驚きましたが、もっと驚いたのは高台寺の件です。ぜひ分析聞かせてください。
コメントありがとうございます。早速、いろいろと調べています。幸い、明日(2/11)もお休みなので、私なりにまとめてみようと思います。