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【書評】マネーの代理人たち(一読推奨本)

 
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読書家 兼 投資家。 自分の経験・知見、考えていること、感じ取ったことを資産として、残していきたいと思います。

フジテレビアナウンサーとし社会人人生をスタートし、その後、米国MBA留学、外資系証券会社、ニューヨークやボストンの大手投資運用会社で日本株のアナリストやポートフォリオマネジャーを務める小池・フィッシャー・美奈氏(MBA/CFA)著作の「マネーの代理人たち – ウォール街から見た日本株」を紹介します。

金融業界の内情を知らない身としては、たいしたパフォーマンスも出せてないのに、金融業界の面々は高給取りだよな~と思ったり、懐疑的な印象を持っているため、内情を理解するために手に取りました。(特に日本の投資運用会社には懐疑的であり、ファンドマネジャーらは、自分が運用しているファンドに全財産の何割を拠出しているか開示してほしいです。)

証券会社や資産運用会社の内情をひけらかす本はいくつもありますし、目にしてきましたが、この本は、資産運用業の立場を誤解ないよう丁寧に説明している、しかも最近のトレンドにも触れているので、読む価値アリだと思います。

書籍の目次

いずれの章も、最初に登場人物(仮名)を使って、現場で働く人々のライフスタイル・将来の夢・不安等が描かれているので、各章ともページをめくると、すぐに引き込まれる感覚を覚えます。

  • 第一章: それでも投資は面白い – マネーの動きを追えば、世界が見えてくる
  • 第ニ章: セル・サイド – アナリストたちの市場影響力が決定するもの
  • 第三章: 「マネーの代理人」としての投資運用業
  • 第四章: アルファを求めて – ファンドマネジャーの仕事とは
  • 第五章: 投資業界の「ヤッピー」たち  – アメリカン・ドリームを夢見るエリートたちのラットレース
  • 第六章: グローバルファンドはなぜ日本株を買うのか? – 外資脅威論の実体
  • 第七章: ウォール街から見る日本の「国際競争力」 – 評価を左右する企業の「コミュニケーション能力」
  • 第八章: グローバル市場の中の「アベノミクス」 – 「官製市場」の行方をどう見るか
  • 第九章: 誰がマネーの流れを変えるのか? – 始まりつつあるサステナビリティへの動き

 

投資テーマを求めて

p64より

・・・データの積み上げを通じてサプライチェーンのどこに強い業界と弱い業界があるか、またどこに産業間での需要と供給のギャップがあるか、などを探るためである。

p61~65においてブレストの重要性が説かれており、ブレストの重要性と、全体を俯瞰して事前に要所を押さえ、備えておく・アクションできる体制を整えておくことに気づかされました。

アメリカが先頭をひた走り続ける理由

p141に以下の一節があります。

・・・すぐ傍に見える「一つ上の世界」に触発されて、若者たちが懸命に働き、頭を使い、チャンスを掴んで親の世代より良い生活を目指すというのは、何世紀にもわたって繰り返されてきた米国の移民の歴史そのものだ。

サクセス・ストーリーへの嫉妬と羨望、そしてそれがモチベーションとなった人々の勤労意欲は、米国の国際競争力の源ではないかとすら思う。アメリカという社会の標榜する「平等」は「機会平等」のことであって、結果の平等やセイフティーネットであったことはない。

今日の日本では、サクセス・ストーリーへの嫉妬や羨望はあっても、それがモチベーション向上につながっておらず、また、成功した上の世代が下の世代に成功モデルを見せつけられていないのが一番の問題点であり、ノブレス・オブリージュが備わっていない成功者・大人が増えている社会構造が根底にあると思います。

評価を左右する企業の「コミュニケーション能力」

サラリーマン社長や海外顧客・投資家と接点を持っている方は、p217-218に目を通しておくべきです。

 

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