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【書評】暗号解読(名探偵コナンや推理小説の暗号を自分で解いてみたい方向けのツール)

2021/04/25
 

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40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

フェルマーの最終定理で有名な著者サイモン・シン氏の暗号解読を紹介しようと思います。シーザー暗号、エニグマ、ナヴァホ暗号・・・一度は聞いたことはあるものの、その暗号の仕組み・復号方法がピンとこない方、知的好奇心旺盛な方や、名探偵コナンやシャーロックホームズなどの推理小説に出てくる暗号を自分の力で解いてみたいと思うような方に向いていると思います。本書を読みこなせば、ホームズの踊る人形に出てくる暗号も解けるようになります。

とはいっても、文庫版が上下巻で計700ページほどあるので、読書を通じて余暇を楽しみたい方向けかなと思います。

なお、ページをめくるにつれて、時代は現代に近づき、最後は、RSA暗号・量子暗号の説明で終わります。原著である「The Code Book」は1999年に初版が上梓されているということもあり、最近話題のブロックチェーン、暗号資産などには触れられていませんが、とはいえ、暗号の歴史を順に追うには最適の一冊です。

暗号とは

国を治め、秘密裏に軍を配置するために効率的な通信手段が不可欠であることは、遥か昔より知られていました。裏を返すと、この通信手段・貴重な秘密を傍受できさえすれば、たちまち形勢逆転にもなりえました。

いかに敵の手に渡らないようにするかではなく、仮に敵の手に渡ったとしても、本当の内容を知られないようにするための工夫が、暗号ともいえます。

本書の言葉を借りるとするならば、暗号とは、「メッセージの外見を変えることにより、正当な受信者にしか読めないようにする方法のこと」です。

具体例として、メッセージを秘密裏に送るために、頭皮にメッセージを刻み、髪を伸ばして、他の者からはわからないようにする、など、昔の人は暗号に工夫を凝らしていました。現代人からしてみると、たかだかメッセージを運ぶのに大袈裟と思う方もいるかもしれませんが、メールもネットも携帯電話もなく、ましてやセキュリティーソフトもない時代の通信手段として、他の人に誰にも解読されずに意図した相手にメッセージを伝える苦慮を伺い知ることができます。

頻度分析法

暗号化された無数のアルファベットの文字列も、元々は平文(普通に読める文章)です。特定の1文字が暗号によって別の1文字に置き換わっているのであれば、暗号文中の文字の出現頻度から、元の文字を推察することも無理なことではありません。

例えば、英語でeといった母音は出現する頻度が高い一方で、zやqは非常に稀です。また、iやaは一単語として意味を持ちます。頻度分析法とは、このような、元々の言語が持つ特徴と、暗号化された文章中に出てくる文字の出現頻度から暗号を解読する方法です

暗号のタネがわかってしまえば、パズル感覚で面白いと思います。

エニグマとチューリングマシンによる切磋琢磨

切磋琢磨というと聞こえはいいですが、暗号と復号はいたちごっこです。

より複雑な暗号を作ろうという努力とそれを解読しようとする復号。相対する姿勢・取り組みが今日の暗号に至っていると言っても過言ではないと思います。

電信の発達により、第二次世界大戦時、無線でメッセージを送ることができましたが、平文はそのまま敵国にも読めてしまいますし、無線を受信できれば誰にでも読める状況でした。そのような環境下において、相手に読まれても大丈夫なように、暗号が発展しました。例えば、当時、最先端の暗号であったエニグマによって、ドイツ軍は大西洋などに展開している潜水艦(Uボート)に対して、英国をはじめとする連合国の商船・補給船の位置を互いにやり取りして、自軍にとって最適な展開をしていました。

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連合国はエニグマを破らない限り、勝ち目がないという必要に迫られて、数学者・科学者などの優秀な頭脳の持ち主を一カ所に集めて、暗号解読に努めました。それが、チューリングマシンの発明につながります。

暗号化されたメッセージとはいえ、平文に規則性があってはいずれ解読されてしまいます。例えば、日本語のメールで、冒頭に、「xxx様、いつもお世話になっております」とか、「xxxさん、お疲れさまです。」といった、あいさつ文・定型文が暗号解読にとっては一つのキーになりえます。

文系人間でもパズル感覚・読み物として楽しめる

現代の暗号はスーパーコンピューターありきの世界で、RSA・量子暗号について難解ですし、エニグマの解読も難解です。とはいうものの、本書では文系人間でも理解しやすい表現・説明でそれぞれの暗号について説明されています。著者であるサイモン・シンは、難しいものを噛み砕いて説明することに長けている方だと思います。エニグマの仕組みも図解付きで丁寧に記されていますし、エニグマ解読の背景・人間模様・人間の機微にも触れられています。

これ以外にも、いろいろな暗号が紹介されていますので、謎解き、暗号に興味を持っている方にお勧めしたい書籍です。

書籍の目次

本書は以下のとおり、構成されています。

上巻

  • はじめに
  • 第I章 スコットランド女王メアリーの暗号
  • 第II章 解読不能の暗号
  • 第III章 暗号機の誕生
  • 第IV章 エニグマの解読

下巻

  • 第V章 言語の壁
  • 第VI章 アリスとボブは鍵を公開する
  • 第VII章 プリティー・グッド・プライバシー
  • 第VIII章 未来への量子ジャンプ

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