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【書評】稲盛和夫の実学 経営と会計 – 20年経っても活かせる内容

2022/01/29
 

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40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

先日、国際線の機内で一気読みした本「稲盛和夫の実学 経営と会計」を紹介します。文庫版の初版上梓が2000年11月ですので、かれこれ20年くらい経ちますが、2019年5月に第52刷が出版されています。2000年?古すぎない?と当初思っていましたが、「ファイナンス思考」において会計とファイナンスに関する参考文献の一つとして紹介されていたため、手に取りました。

飛行機の移動時間は12時間。うち数時間は寝たり、食事したり、映画を観たりといろいろとしていたのですが、それでも飛行機1フライトの間で読み終えることができます。読んでいる途中、机上だけで終わらないように、現場を思い浮かべながら、読むスピードを落としたりもしましたが、コンパクトにまとめられているからこそ、一気読みできた本です。

1ページ1ページ、しっかりと理解しながらゆっくりと読むのももちろんアリだと思います。

本書の対象者はすべてのビジネスパーソン、特に、新入社員と中堅クラスの幹部候補は必読の1冊かと思います。

全部を紹介することはできませんが、私が特に学んだ点は以下の2点です。

学びポイント1: 予算制度不要

売上を伸ばそうとして、通常、変動費も増え、それをしょうがないと片付ける傾向にありますが、「予算制度の下では、使う方の予算だけが厳守され、入ってくる方の売上は期待通りには増えない」(p92より)ということです。

売上を伸ばしつつ経費を減らすマインドセットの大切さを改めて思い知らされます。

学びポイント2: 完璧主義への姿勢

「現代の製造業では、「不良品ゼロ」というのが当たり前というほど品質に対する要求は厳しい。・・・研究開発や製造では、わずかなミスさえ許されずつねに完璧な仕事が求められる・・・。基礎となる数字に少しでも誤りがあれば、結局経営判断を間違ってしまう。・・・研究開発や製造部門だけでなく、事務部門においても・・・ミスはまったく許されるべきではない。完璧主義をまっとうするのは難しいことだが、その完璧主義を守ろうとする姿勢があるから、ミスが起こりにくくなる」(p99より)

デスクワークの方は、今一度、仕事に取り組む姿勢を見直した方が良いと痛感します。

目次

各章の目次だけで判断して、どれも知ってる知ってると思って、手を取らないことほど損なことはありません。本書は、ぜひ、一度手に取ってもらいたい本です。私も読まず嫌いをせずに、もっと早くに手に取っておきたかったです。(いかんせん、「アメーバ経営」という語感に違和感があり、避けてきていました。)

序章: 私の会計学の思想

第一部: 経営のための会計学

  • 第一章: キャッシュベースで経営する【キャッシュベース経営の原則】
  • 第ニ章: 一対一の対応を貫く【一対一対応の原則】
  • 第三章: 筋肉質の経営に徹する【筋肉質経営の原則】
  • 第四章: 完璧主義を貫く【完璧主義の原則】
  • 第五章: ダブルチェックによって会社と人を守る【ダブルチェックの原則】
  • 第六章: 採算の向上を支える【採算向上の原則】
  • 第七章: 透明な経営を行う【ガラス張り経営の原則】

第二部: 経営のための会計学の実践

【経営問答1】先行投資の考え方について

【経営問答2】大手との提携による資金調達について

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【経営問答3】拡大による借入金の増加について

【経営問答4】経営目標の決め方について

【経営問答5】「原価管理」の問題点

おわりに

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