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【書評】ブロックチェーン革命

2021/04/16
 

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この記事を書いている人 - WRITER -
40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

昨年の夏に購入にした書籍(ブロックチェーン革命 – 分散自律型社会の出現)をようやく読み終えました。多忙により読まない日も多く、時間を掛けすぎました感は否めませんが、ブロックチェーン、仮想通貨、暗号通貨に関する書籍は色々と上梓されている中で、本書は、ブロックチェーンを体系的に理解されたい方にお勧めです。裏を返すと、ブロックチェーンに関する書籍を何冊も読む必要はなく、この一冊で十分です。

この本を通じて、目から鱗が落ちたような発見が2つありました。

目から鱗 その1: 泥棒の基本法則

合理的な泥棒は、「盗むことによって価値がなくなってしまうようなもの」は盗まない。「はじめに」の一節にて、2014年のマウントゴックス破綻の文脈で触れられているのですが、思わず、真理であると思いました。当時、このことを認識できた方は、既に億り人になっているのではないでしょうか。

目から鱗その2: 株主はステークホルダーではない

第10章にて、経営と所有の分離問題が触れられており、その文脈において、東芝の不正経理問題について取り上げられています。東芝の社長は、何度も「株主などのステークホルダー」と用いているものの、著者である野口氏は、株主は会社の保有者であって関係者ではなく、また、東芝の不正会計事件は、東芝の経営者が、会社を自分たちのものと考えたことから生じており、自分たちのものであるからこそ、ステークホルダー(関係者)に迷惑をかけたという認識になる、と。ここは、幾分、強い論調で書かれている印象を受けました。

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コーポレートガバナンスという単語を目にする機会が多いですが、コーポレートガバナンスについて考える際に、考えがぶれないよう(軸がぶれないよう)に、株主の位置づけを再認識する良い契機となりました。

野口教授の次作に期待

ブロックチェーン関連で本書の後続本が上梓されたら、即購入して、知識をアップデートしたいと思います。野口教授はそれだけ知見に長けつつ、情報、文献を収集し、噛み砕いて説明されています。(巻末の参考文献の数も多く、本書の説得力が増していますし、参考文献を直接参照したい方にも親切です)

楽天から購入される場合は、こちらから。

目次

  • はじめに
  • 序章: ブロックチェーンが地殻変動を引き起こす
  • 第1章: ブロックチェーン革命の到来
  • 第2章: ブロックチェーンの応用(1) ビットコインの成長
  • 第3章: ブロックチェーンの応用(2) 銀行も導入
  • 第4章: ブロックチェーンの応用(3) 証券業に革命的変化
  • 第5章: 在来技術型のフィンテックとその限界
  • 第6章: ブロックチェーンは通貨と金融をどう変えるか
  • 第7章: ブロックチェーンの応用(4) 事実の証明
  • 第8章: ブロックチェーンの応用(5) IoT
  • 第9章: 分散型自律組織や分散市場がすでに誕生
  • 第10章: 分散型自律組織はいかなる未来を作るか
  • 終章: われわれは、どのような社会を実現できるか
  • 補論A: 仮想通貨と電子マネーの法律上の定義
  • 補論B: 現在の決済システムの概要

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