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投資信託の舞台裏

2020/11/17
 

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この記事を書いている人 - WRITER -
40代の読書家 兼 エコノミスト。 普段、マネーに世界中をさせています。ブログでは、おカネ(投資)とホン(書評)とタビ(旅行)についてまとめていきたいと思います。「いいね」を押してくださったり、ツイートしてくださると励みになります。 よろしくお願いします。

だいぶ前に読み終えていた書籍「外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏」(発行:ダイヤモンド・ビジネス企画)について、書こうと思います。

本書は「はじめに」にて触れられているように、工場見学仕立てとなっており、1つの投資信託が世に出るまでの間に、運用会社の各部門がどのような役割を果たしているかを順に追って学ぶことができます。

多くの方は、投資信託というと、ファンドマネジャーとアナリストによって運用されているものであると捉えがちかもしれませんが、実際は、運用部門、オペレーション部門、商品部門、営業・マーケティング部門等から構成されていること、それぞれの部署がどのような業務を行っているか、本書を通じて知ることができますので、そういった点を踏まえると、運用会社への就活を考えている大学生が読むには最適かと思います。

本書を通じて、投資家としてのパフォーマンスが上がるようなことはないと思いますが(上がったとしても、それは運によるものでしょう)、普段購入している投資信託の製造過程を把握できるので、今後、投資信託を購入する際に、投資信託の内容だけではなく、どの運用会社が組成したか気にするきっかけになると思います。(そういえば、スーパーの野菜売り場では、生産者の顔が見えてますね。)

ただ、多くの運用会社はチーム制による運用を取っていると紹介されていますが、チーム制という名のもとに、責任(あるいはパフォーマンス)の所在が不明確になっているような気もします。スーパーで野菜の生産者の顔が見えるように、運用会社も「この投資信託は私が運用しています」というファンドマネジャーの顔を見せてほしいですね。

話が逸れますが、先日の日経新聞で「投信「成績表」初の全社開示」にて、投資信託の成績表が載っており、独立系が優等生(上位1~3位はコモンズ、レオス、セゾンの3社)である旨、紹介されていましたが、独立系だからパフォーマンスが良いという短絡的なものではないと思います。運用者の顔が見えるところが相対的に見て、パフォーマンスが良いのではないでしょうか。

本書の章立ては以下のとおりです。

  • はじめに
  • 第一章 資産運用と投資信託 ~なぜ今、資産運用に注目が集まっているのか~
  • 第二章 そもそも投資信託とは何か ~「工場見学」で学ぶべきポイントを見逃さないための事前学習
  • 第三章 投資信託の工場見学 ~投資信託はいかにしてつくられるのか~
  • 第四章 さぁ、投資信託を始めよう ~自分に合った投資信託を見つけるために~
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途中途中でコラムが入っており、ドイチェアセットマネジメントの現役社員(日本も海外も)の方による話が紹介されているので、実際に現場に携わっている方の声を知ることができて、良いかと思います。

ただ、本のタイトルにわざわざ「外資系」とつけるだけの付加価値はないように思えます。外資系とつければ、本を手に取ってもらえるであろうというくらいの出版社側の大人の事情によるものではないでしょうか。むしろ外資系をタイトルにつけるならば、外資系だからこそ、ここまで書けました!という踏み込んだ内容が欲しかったです。

例えば、経費率(Expense Ratio)の一覧(一例)を見せるなど。投資信託の情報提供会社であるモーニングスターでさえ、実際の経費率をリスト形式で表示させていないので、運用会社が積極的に開示したくない情報なんだろうな、と邪推してしまいます。

楽天から購入される場合は、こちらから。

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